クラップス(クラップ)の期待値完全解説|最強ベットと最悪ベットを数学で徹底比較

この記事でわかること

  • クラップスの基本ルールとゲームの流れ(2フェーズだけ)
  • 全ベット種類のハウスエッジ一覧(数値付き)
  • Free Oddsが「唯一ハウスエッジ0%」である理由
  • 絶対に避けるべきProposition Betsの実態と、初心者向け「3ベット戦略」

クラップスは、カジノで最もハウスエッジを低くできるゲームのひとつです。パスラインのハウスエッジは1.41%。さらにFree Oddsを組み合わせれば、実質ハウスエッジは0.5%以下まで下がります。一方、テーブル中央のProposition Betsはハウスエッジ11〜16%超え。同じゲームのなかに、最良と最悪が混在しています。何に賭けるべきで、何に手を出すべきでないか——ハウスエッジの数値が答えを出しています。

クラップスの基本:サイコロ2個で決まる構造

クラップスはプレイヤー(シューター)が2個のサイコロを振り、その合計値でベットの勝敗が決まるゲームです。複雑に見えますが、基本の流れは2フェーズだけ。

フェーズ1:カムアウトロール

  • 7・11が出た → パスラインが即勝ち(ナチュラル)
  • 2・3・12が出た → パスラインが即負け(クラップアウト)
  • 4・5・6・8・9・10が出た → その数字が「ポイント」に確定。フェーズ2へ

フェーズ2:ポイントフェーズ

  • ポイントと同じ数字が出た → パスラインが勝ち。新しいカムアウトロールへ
  • 7が出た → パスラインが負け(セブンアウト)。シューター交代
  • それ以外 → ロールを繰り返す

Kai の観察
クラップスが「難しい」と思われる最大の理由は、テーブルに並ぶ数十種類のベットエリアの見た目です。しかし実際にパスライン+Free Oddsだけで遊ぶなら、覚えることは上の2フェーズだけ。複雑さの大半は「存在するだけで手を出すべきでないベット」のせいなのです。

ベット別ハウスエッジ完全一覧

推奨ベット(ハウスエッジ2%以下)

ベット名ハウスエッジ説明
Free Odds(パスライン付帯)0.00%ポイント確定後に追加できる唯一のハウスエッジゼロのベット
Don’t Pass Line1.36%パスラインの逆。12はプッシュ扱い
Pass Line1.41%カムアウトで7・11なら勝ち、2・3・12なら負け
Come Bet1.41%ポイントフェーズ中にパスラインと同じルールで賭ける
Place 6 / Place 81.52%6か8がポイントフェーズで出ることに直接賭ける

中程度のベット(2〜7%)

ベット名ハウスエッジ補足
Buy 4 / Buy 104.76%コミッション払いで正しいオッズで払い戻し
Place 5 / Place 94.00%5か9に直接賭ける
Field(フィールド)5.56%2・3・4・9・10・11・12のどれかに賭ける
Place 4 / Place 106.67%4か10に直接賭ける

避けるべきベット(10%超え)

ベット名ハウスエッジ一言
Any 7(Big Red)16.67%次のロールで7。最悪のベット
2(Snake Eyes)13.89%次のロールで2が出ることに賭ける
12(Boxcars)13.89%次のロールで12が出ることに賭ける
Horn Bet12.50%2・3・11・12に同時に賭ける複合ベット
Any Craps11.11%次のロールで2・3・12
Hardway 4 / 1011.11%ゾロ目で4か10
Hardway 6 / 89.09%ゾロ目で6か8

Free Odds:唯一ハウスエッジ0%のベット

Free Oddsはクラップス最大の特徴です。パスラインでポイントが確定した後、追加でベットできる——そしてこれだけがカジノ内でハウスエッジ0%のベットです。なぜ0%かというと、払い戻しが「本来の確率に対して正確(公正オッズ)」だからです。

ポイント7より先にポイントが出る確率Free Oddsの払い戻し
4 または 1033.3%(1/3)2対1
5 または 940.0%(2/5)3対2
6 または 845.5%(5/11)6対5

Free Oddsの倍率別・実質ハウスエッジ

Free Oddsの倍率実質ハウスエッジ
0倍(なし)1.41%
1倍0.85%
2倍0.61%
3倍0.47%
5倍0.33%
10倍0.18%
100倍0.02%

3倍のFree Oddsを使えばハウスエッジ0.47%——ブラックジャックのベーシックストラテジー(約0.5%)と同水準になります。これがクラップスを「数学的に優秀なゲーム」と呼ぶ根拠です。

Proposition Betsの実態

テーブル中央の派手なベットは、配当倍率の高さとは裏腹に、ハウスエッジが桁違いです。最悪のAny 7で期待値を計算してみましょう。

Any 7(Big Red)の期待値

7が出る確率:6/36 = 16.67% 払い戻し:4対1

EV =(4 × 16.67%)−(1 × 83.33%)= −16.67%

100円賭けるたびに期待損失16.67円。Pass Lineの約12倍の速さで資金が減る

「7は出やすい」を逆手に取った設計
Any 7のハウスエッジ16.67%は、サイコロ2個で7が出る確率(6/36=16.67%)そのものが根拠です。「7が出やすい=賭けやすい」という心理を逆手に取った設計になっています。出やすさと有利さは別物です。

初心者向け「3ベット戦略」

  1. Pass Lineにだけ賭ける:カムアウトロール前にチップを置く。これだけでハウスエッジ1.41%のゲームになる
  2. ポイント確定後、Free Oddsを積む:テーブルが許す範囲(最低でも2倍)で追加。実質ハウスエッジが0.6%前後まで下がる
  3. 中央のProposition Betsには触れない:どんなに配当が高く見えても賭けない。これだけで大半の損失リスクを排除できる

Kai の観察
「クラップスは複雑」という印象は、カジノ側にとって都合が良いのです。複雑に見えることで、プレイヤーはPass LineとFree Oddsという最良の選択から目をそらし、ハウスエッジの高いベットへ手を伸ばす。シンプルに徹することが、クラップスで最も賢い戦略です。数十種類のベットエリアは、ほとんどが「触らないことが正解」の罠だと思っておけば間違いありません。

よくある質問

Q:Don’t Pass LineはPass Lineより有利?
A:ハウスエッジはDon’t Pass Line(1.36%)の方がわずかに低いですが、差は0.05%で実質誤差の範囲。テーブルの雰囲気を気にするならPass Lineが無難です。

Q:Free Oddsの倍率はどこで確認できる?
A:テーブルのレールやディーラーへの確認で分かります。3倍以上のFree Oddsが認められているテーブルを選ぶのが理想です。

まとめ

クラップスはPass Line(1.41%)+Free Odds(0%)で、カジノ最低水準のハウスエッジを実現できるゲームです。Free Oddsは唯一ハウスエッジ0%のベットで、倍率を上げるほど全体の損失率が下がります。一方、Proposition Bets(Any 7など)はハウスエッジ11〜17%でPass Lineの12倍の速さで資金が減ります。初心者は「Pass Line → Free Odds → 中央エリアには触れない」の3ステップで十分です。

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この記事を書いた人

確率と期待値で、ギャンブルの「本当のところ」だけを書いている。
カジノもパチンコも、長く続ければ胴元が勝つように出来ている——それを感情抜きに、小数点まで計算して確かめるのが期待値ラボ。
勝ち方は教えない。扱うのは「なぜ人は、わかっていても負けるのか」。最初のサンプルは、たぶん自分自身。